お金が本当になくて生活に行き詰ったら、自分だけで悶々と悩むのではなく、誰かに相談することを強く勧めます。なぜなら、いつまでも抱え込んでいると解決のチャンスを失ってしまうからです。あまり気づかないだけで様々な相談相手(人や団体)があなたの周りにいます。だから、抱え込むのではなく、解決策が見つかるまで、あきらめずに相談してみましょう。このページでは、相談相手による違いや、あなたの問題解決を支援する制度などについて簡単に紹介していきます。

相談する相手について

まず、抱えている問題の深刻度合いも踏まえ、相談相手として想定される人などを洗い出し、その人がどんな相談なら対応できるか、どんな相談には向いていないのか整理してみましょう。

家族

お金がない時の相談相手として最も身近な存在、それが家族です。
給料日前にお小遣いが足りなくなったくらいであれば、気軽に相談することに問題はないでしょう。もちろん、金額によっては、いやな顔はされるかもしれませんが、多少なら出してもらえるのではないでしょうか。

ただ、お金が無くなった理由が、会社を首になったとか、家族にも言えない多額の借金を背負ったとか、知人の保証人になってしまった、といった深刻な問題であれば、家族にはなかなか相談しにくいです。
場合によっては家族関係に大きなヒビが入りかねず、一般的には躊躇してしまうと思います。こういう状況になってしまったのであれば、家族への相談は現実的ではなく、別の相談相手を探す方がよさそうです。

親戚

親戚に相談する手もありますが、よほど理解があって、お金を持っていて、多少金銭的な余裕のある親戚がもしいるならば、家族に内緒にしてくれて、多少都合をつけてくれるかもしれませんが、あくまでも一時的なものであることを忘れないように。親戚との関係がよければいいですが、それでも他の家族に筒抜けになるリスクがあることを認識しておいた方が良いと思います。
世話焼き好きで、よせばいいのに知り合いに勝手に話してしまうような困った人だと大変なことになってしまいます。親戚への相談も善し悪しですね。

親友

親友に相談することもあるでしょう。ただ、親友への借金の申し込みは、他の親友にも伝わってしまう可能性が捨てきれませんし、返せなくなった場合のトラブルで、親友を失うことも覚悟しなければなりません。親友の善意にすがったはいいが、返さなければならないことはわかっているけれど、いろいろあってついつい返せなくなってしまい、トラブルになる例が後を絶たないようです。
親友へのお金の相談もできれば避けたいものです。

ファイナンシャルプランナーに相談

専門職に相談する方法もあります。たとえばファイナンシャルプランナー(FP)。
家計の状態を専門的見地から分析して、どこに問題があるのか、何を改善すればお金のトラブルが解決に向かうのか、助言してくれる強い味方です。お住まいの近くでコンサルタントとして相談に乗ってくれるFPがどこにいるかがわからないときは、ホームページ等を検索するか、地域の情報誌などをチェックしてみるとよいでしょう。また、自治体が開設する無料相談会などでFPが無料相談に乗ってくれることがあります。
自治体の情報もチェックしてみるといいと思います。ただし、困ったときのお金の調達方法や、借金の申し込み先などを何でも教えてくれるのではなく、あくまでも家計の立て直しの方法を助言してくれるのがFPだと思っておきましょう。なおFP(ただし、1級などの保有者や、一定期間事業をやっている方であれば)は行政の支援制度にも精通していることが多く、その意味でも相談相手としては悪くないと思います。

相談に乗ってもらえる団体・制度

次に、相談に乗ってもらえる団体や制度について説明しましょう。この種の団体や制度の詳細については、意外と知らない人が多いものです。

制度

生活保護制度

生活保護制度とは、日本国憲法第25条で保障された「健康で文化的な最低限度の生活」を送る権利を守るため、住まいや生活、医療や介護など、必要最低限の費用をまかなうために運営されている公的な制度の一つです。生活に困窮したときは、誰でも、いつでも、どこに住んでいても、理由にかかわらず、受給を自由に申請できる制度です。

生活保護には、毎月の家賃や生活費などに加えて、入院、教育にかかる費用などを補うための、合計8種類の扶助が用意されています。
生活、住宅、教育、医療、介護、出産、生業、葬祭の8つで、そのほか様々な状況によって生ずる一時的な需要に対応する「一時扶助」があります。これらの扶助に加え、障害者加算や、母子加算などの各種加算制度があります。

利用の要件は、収入が生活保護基準よりも少ない、資産を活用しても生活が厳しい、働きたくても働けない、年金や手当などの他の制度を使ってもなお生活保護基準に達しない、などの要件があります。
生活保護基準は住所や年齢、世帯構成によっても違いますが、詳細はお住まいの近くの福祉事務所(たいていの場合は市役所や町役場などの役所に設置されています)にお尋ねください。

利用したい場合は、自分の意志で行政に申請しなければなりません。また、申請は世帯単位で行います。世帯全体が生活保護基準に達しているかどうか、が問われるため、一家の中で自分一人がお金がない、というような場合は対象にはなりません。なお、住まいがあるかどうかは申請の絶対条件でありません。
事情があってネットカフェで寝泊まりしている場合でも申請は可能です。なお、住まいがない状態で申請したときは、申請したその日から、一時的な宿泊場所に泊まったり、公的・民間の施設に入所したりすることもできます。いずれの場合でも生活保護の担当者であるケースワーカーの定期的な訪問を受け、生活を立て直していきます。また、受給中に収入があったらすべて申告しなければなりません。
さらに、働ける人は就職先を探す努力をしなければなりません。離れて暮らす家族がいるとしても、様々な事情で一緒に住めない場合もありますので、身内の存在を持って生活保護を拒否される、廃止されることはありません。

生活福祉資金貸付制度

「生活福祉資金貸付制度」は、障害者や低所得者、高齢者の生活を経済的に支えるとともに、在宅福祉及び社会参加の促進を図ることを目的とした公的な貸付制度です。
これは都道府県の社会福祉協議会が実施主体となり、県内の市区町村社会福祉協議会が窓口となって実施されています。世帯の状況に応じ、就職資金、高校大学への修学、介護サービスの利用などに係る費用等の貸し付けを行います。また、この貸付制度の特徴として、地域の民生委員が資金を借りた世帯を訪問し、相談支援を行うことがあげられます。
つまり、生活が苦しい世帯の保護と自立を目的としており、一般的な金融機関等からの借金とは性格が違うものと考えておきましょう。金利はとても低く、返済期限も長めなのですが、柔軟に借りれるものではないので、本当に生活が苦しく資金調達にほかの選択肢がない世帯じゃないと使いにくいかもしれませんが、いわゆる町金融などに手を出す前に、こういう相談先に相談することが大事だと思います。

求職者支援制度

失業した方を応援する制度の一つに、「求職者支援制度」があります。これは、仕事を探しているのに失業手当をもらっていない人が対象で、無料の職業訓練と、月10万円の給付金(+交通費)をセットで利用できる制度です。
特に仕事をしたことがない人、長い間ブランクがある人にとってありがたい制度です。特に職業訓練は、社会人経験のない人向けの「基礎コース」と、特定分野の知識を身に着けて就職したい人向けの「実践コース」があります。給付金もあるためお金がないから学校に通えない、パートをやめられないのでスキルを身に着ける機会がない、といった悩みにこたえてくれます。

色々な事情で雇用保険に入れなかった、子育てや介護、病気で長期間仕事から離れていた、主婦や大学卒業後無職、引きこもり、自営業を廃業した人などが対象になります。

土地や建物を所有している、一定金額以上の金融資産を持っているなどの場合は対象外になりますが、それでもお金に困っている人にとって、この制度は自立に向けてとても助かる仕組みとなっています。遅刻欠席をせず最後までやりきれば、再出発に向けたスキルと経験を手に入れることができるでしょう。

団体

お金に困ったときに相談できる団体として、代表的なのはNPOと市役所つまり行政です。
NPOは非営利法人であり、社会全般にわたる困りごとに対応し、行政でカバーできない分野に対応しています。ボランティア中心で運営されているような印象がありますが、専属のスタッフがいたり、様々な分野の専門家と契約して、かなり突っ込んだ相談にも対応してくれる団体も多いです。

NPO

生活困窮者や仕事が見つからなくて収入がなくて困っている方を支援するNPO法人が世の中にはたくさんあります。
テレビで代表者が何度もコメントしている有名な法人もあれば、あまり知られていないが地域に根付いて活動するNPOもあります。
大概の場合はホームページを開設し、相談できることを情報発信していますので、お住まいの地域にあるお金に困った場合の相談先としてどんなNPOがあるか調べてみるとよいでしょう。自治体によっては、こういったNPOの情報をまとめて教えてくれる組織があったり、NPO専用の活動拠点が設置されていることもあります。こうした情報もこまめに拾ってみてはいかがでしょうか。

市役所

最後は市役所です。ほとんどの場合、お住まいの役場には、生活に関する悩み事などを相談する窓口が設置されています。
職員が相談に乗ってくれる場合もありますが、例えば弁護士、司法書士、FPなどが相談に応じてくれる無料相談窓口があり、週何日とか、月何日とか、決まった日に申込制で相談を受け付けています。
30分無料とすることがほとんどですが、それでも無料で問題解決の糸口をつかめるのは大きいです。相談する時は相談内容を整理し、相談したいこと、解決したいこと、どうしても自分の力ではどうしようもないが助言がほしいこと等を、紙にまとめておくとよいでしょう。証拠書類などを添えておくとさらに効率よく、具体的な助言を受けることができます。自治体の無料相談はぜひ上手に活用してください。